清掃作業のもっとも重要な仕事は綺麗になっているかどうかのチェックです。
綺麗なら清掃する必要はなく、綺麗なのに拭いたり擦ったりすれば対象物が傷むだけですし、取れる汚れが取れてないにも拘らず終わらす訳にもいきません。
例えば掃除の必要の無い綺麗な家具を例え空拭きでもすればその分家具の表面が傷み、水拭きならもっと傷み、洗剤拭きならもっと傷み、薬品やパットを使えばもっと傷みます。
それは清掃対象物を傷め、時間の無駄です。
清掃とは如何に対象物を傷めずに汚れだけを如何にできるだけ短時間で取り除くかという作業です。
それを極める為には、意外と深い知識と経験が必要なのです。
お客様の大切なお住まいの、目に触れにくい、分解しないと掃除が出来ない隅や奥のしつこい汚れは、掃除の職人にお任せ下さい。
ビルやマンションの日常清掃などは別として、特に酷い汚れを落とすスポット的なハウスクリーニング等の清掃は世間で思われている程簡単に出来る仕事ではありません。
例えば清掃対象物の材質や硬さを一瞬で理解できなければならず、その対象物に付いている汚れの種類やどの位の時間が経って固まったり、進行しているのかを判断し、取るのに最も適した洗剤や薬品とその希釈率の判断と道具／機械や工程が分からなければなりません。
清掃対象物の材質や汚れの種類は無限とも言え、当然それに対応する洗剤や薬品の種類は市販されている物だけで各１万種類以上在り、半年や１年位の見習いではまともな作業が出来るように成る訳が御座いません。
勿論、洗剤や薬品の種類や用法を総て把握する必要はありませんし、不可能ですが、それでも各２０〜３０種類位は希釈や用法が分からなければ清掃対象物を破損してトラブルになったり、時間が掛かり過ぎたりします。
例えば、賃貸物件を借りた時に、普通は掃除屋さんが引っ越し前後の清掃をしますが、例えワンルームの清掃でも３万円前後位は取られます。
これは通常掃除屋さんが半日から１日掛けて作業をするのですが、素人が１週間掛けても普通は人に貸せるレベルにはなりません。
不動産屋さんに何度もやり直しを要求されます。
つまり、口はばったいようですが一般の方が自宅でする清掃とは次元が違うのです。